2004年11月29日

たのゼミ:《ばねと力》体験講座

《ばねと力》体験講座1:かぶりつき!■たのゼミ:《ばねと力》体験講座

昨日は,仮説実験授業《ばねと力》体験講座でした。

主催,池田佳代さん。
講師は,9月14日の「ファミレスで仮説実験!」に続いて,今回も長崎平和(ナガサキ・ジョン)さん。

11時からはじまって,終わった時には,午後も6時を過ぎ,
あたりはとっぷりと日が暮れておりました(^^;)。
さすがに疲れましたが,でも,と〜ってもたのしかった!!
なんとも充実した,楽知んな休日でした。満足,満足〜♪

以下,若干のネタバレを含む感想です。
将来《ばねと力》を受ける予定のある方は,見ない方がいいかも,です。
《ばねと力》体験講座2:ばねばかり

この《ばねと力》という授業書は,仮説実験授業の黎明期(1960年代初頭,今から40年以上前!)に作られたもので,
なんというか,仮説実験授業のエッセンスが全て盛り込まれている!って感じでした。


●その1:「見えないものが見えてくる」おもしろさ

「全てのものはバネ!」,「力の矢印」,
授業書の問題にそって,「予想→討論→実験」を繰り返していくことで,
「力の矢印」が,“見えて”くる。

「見えないものが,見えてくる」,つまり脳みその中に新しい回路ができてくる。
こうなると,人間はたのしいのだ。「脳みそがよろこぶ」,のだ!
それは,ものすごくぜいたくな知的快感である。


●その2:「うれしいバカのひとつ覚え」のうれしさ

「もっとも基礎的な科学を学ぶ喜び」というのは,
〈ごく簡単な真理の正しさを納得して,馬鹿の一つ覚えのように活用できること〉にあります。
じっさい,科学の基本的な考え方を身につけると,
自分でも気恥ずかしいくらい〈バカの一つ覚え〉でもって,
多くの問題をつぎつぎと正しく解いていけるようになります。
何か不思議な嬉しさです。

(板倉聖宣『発想法かるた』,仮説社より)
(【関連記事】04.9.3「「なのに」と言ったら「だから」」」)


今回この〈「バカのひとつ覚え」のうれしさ〉を,強く感じました。

割と最初に出てきちゃう「力の原理」,そして「力の矢印」,
これらをとことん適用して,問題を考えていく。
「科学の真理」のすばらしさ,うれしさは,「とことん信頼していい」というところにあるのかなぁ,なんて思いました。

《ばねと力》体験講座5:力の原理
(写真:ジョンさん手書きの「力の原理」。お馴染みの手書きイラストが,Good!
ちょっと欲しかったです(^^;)。「家に持ってかえって,壁に貼りたい」とか思いました(^^;))


●その3:討論するたのしさ

仮説実験授業では問題を読んで予想をたてた後,
みんなに手を挙げてもらって,予想分布をとって,討論します。

昨日はその討論が,すごく白熱しました。
入れ替わり立ち替わりみんなが前に出てきて,黒板を使って,
「ここがこうなるから力の矢印がこうなって,だからこうなって…」って,
自説を一生懸命説明する。

そこに反論,ツッコミが入ったりして,
ああでもない,こうでもない,と議論する。

「民主主義のいちばんの根本」をナマで体験している感じ。

そして討論で人を説得しようとすると,
いつの間にか言葉で説明する力,プレゼンテーション能力まで磨かれてしまうのだなぁ…,と。

ほんとに,仮説実験授業はスゴイです。
ただ単に科学の真理を学ぶだけではなく,
民主主義の根本や,人を説得する方法まで学べてしまう。

国語や社会のつまらない教科書授業なんかより,
ずっと効果的に学べる。成長できる。「カシコく」なれる。

改めて仮説実験授業のすばらしさを実感しました。


◆岩波科学映画もやっぱりすばらしい

《ばねと力》体験講座3:光弾性試験すげえ!

授業書に関連して,岩波科学映画のDVD「力のおよぼしあい」も見ました。

これは見る度に同じことを書いてるんだけど(^^;),
岩波科学映画は,やっぱりおもしろいです。

実験器具、実験の見せ方の工夫がすごい。
へたにCGとか使わない(使えないんだけど(^^;))ところがまた,いい!

今回,特に印象に残ったのが、光弾性試験(写真参照)。

作用・反作用の力が物理的に,目に見える,というのは,
すごくうれしかったです。新鮮でした。



そんなわけで,ほんとにとってもたのしかった1日でした〜。

お客さんの反応がよかったので,講師の長崎さんもノリノリでした(^^)。
見よ,幸せそうなこの笑顔!!
《ばねと力》体験講座4:ジョ〜ン!
今回のベストショットです(^^;)。


では最後に,
(順番が逆なんだけど^^;),講座のお知らせ用に長崎さんが書かれた,
《ばねと力》講座へのお誘いの文章を掲載させていただきます。

この文章がなんともステキで,
ぼくはもう読んだ瞬間に,参加を即決してしまったのでした(^^;)。

===================================================

 たとえば,「初期衝動」という言葉。
 ものごとが始まる時,そこにはそれを始める人たちの熱気,興奮,
そして何より「楽しくってしょうがない!」っていう空気がある。
 
 ビートルズのファースト・アルバムの最終曲は,「ツイスト・アンド・シャウト」で,
これは42年前に録音された音なのに,聴くと今でも身体が動き出してしまう。なぜって? 
 だって,マイクの前のジョンの楽しそうな顔が容易に想像できちゃうんだもん。

 《ばねと力》は,板倉さんたちが今から41年前に作った授業書である。
 そうなのだ。ビートルズが初期衝動でつっぱしてた頃とおんなじ頃に,
この授業書はできたのだ。当時,板倉さんは33歳。
 そして,この授業書から,仮説実験授業は始まったのだ。

 既存の静力学教育への真っ向勝負。直感と論理の対決。新たなことが始まる熱気。たのしさ。
いや,まあ,そんなゴタクはいらねーな。

 とにかく,「見えないものが見えてくるゾクゾク感」を,いっしょに楽しんでみませんか?

==========================================================



ね?すてきでしょ?

ぼくは長崎さんの文章のファンです(^^ゞ
長崎さんの文章は,楽知ん研究所発行の『初等科学史研究MEMO』などで読むことができます。

(【関連記事】04.3.23「楽知ん紹介シリーズ(3)『初等科学史研究メモ』
」)

ネットだと,楽知ん研究所の「楽知ん研究人宣言」の中に一篇,収められています。
ぜひご覧あれ。


うわ〜,なんだかいつもよりずいぶん長い記事になってしまった。
いまだ昨日の興奮冷めやらず。

そして最後まで読んでくださったあなたに感謝,であります。


これで《ばねと力》受けたから,『仮説実験授業─授業書ばねと力によるその具体化』(同じく仮説社)も読めるな〜。
読みたい。

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/gandhi/9963793