2004年05月14日

東大紹介シリーズ(7)進学振り分け(進振り)

東京大学進学ガイダンス掲示板
■東大紹介シリーズ(7)進学振り分け(進振り)

今週から「進学振り分け」のガイダンスがボチボチ始まりました(写真は各学部の告知が貼られた掲示板)。
「進学振り分け」(通称「進振り」。「シンフリ」と読む)は,東大独特の制度で,
入学してからの成績と希望で,3・4年時の所属学部・学科を決める,という制度です。

東大生は入学時はまず全員が教養学部に入学し,この進学振り分け制度によって3・4年時の行き先を決めることになります。(1・2年生の間は,「文科1類,2類,3類」「理科1類,2類,3類」というおおざっぱな分け方です。)

というわけで,この「進振り」というのは,東大生にとって一大イベントなわけです。

しかしこの「進振り制度」,悪名もものすごく高いのです。
なぜかというと…


それはおそらく,システムとしてうまく機能していないから。

理念は素晴らしいんです。
「入学してからの2年間の教養教育によって視野を広げ,その上で自分のやりたいことを決定する」という理念は素晴らしい。

しかし,なのです。
理念は素晴らしくても,システムとしてうまく機能しているか,というと,ぼくは非常にアヤしいと思います。
原因は,おそらく「受け入れ定員と希望者のバランスの不均衡」と,その対応としての「点数による輪切り」にあります。

つまり,学科の受け入れ定員に対して,それを超える進学希望者が殺到した場合,
バッサリ点数で受け入れの可否を決めるんです。

このため,東大生にとって教養の間の成績というのは非常に重要な意味を持つことになり,
入学後もあくせく点数稼ぎに走ることになる,というわけです。
「受験戦争がそのまま大学まで持ち込まれている」と考えるとわかりやすいかもしれません。
(さすがにちょっとおおげさかもしれませんが)

なぜ大学生になってまでテストの点数に束縛されなければいけないのか。
なぜテストの成績で自分の興味・学びたいことを制限されなければいけないのか。
ぼくは非常に憤りを感じます。
(ぼくがうつ病になったのも,恥ずかしながらこのバカげた制度と,それに対する文化に真面目に付き合い過ぎたからでした。
関連記事:「うつ病とのつきあい」その2〜「ぼくがうつ病になった理由(わけ)」


さて,しかしながらこんなところで息巻いていても現実は変わらないわけでして,
しょうがないものはしょうがないと受け入れて,
その中でbetterな選択をしていくしかありません。

(いきなり話が飛躍しますが,人生とは常にそういうものであると思います。
常に与えられた選択肢の中で,その時その時,いちばんbetterに思える選択をしていく。
そうすることでしか,人は生きていけないのだ,と思います。)

話が飛びました(^^;)。元に戻ります。
入学当初は基礎科学に憧れ,「理学部生物学科に進みたい」と考えていたぼくですが,
生物学科は受け入れ定員が少なく,またけっこうな人気学科であるため,進学に必要な点数がとても高くて,
とても無理そうです。

そこで,現在は農学部の,ある学科に進学しようかと考えています。
そこは必要な点数もそう高くなく,しかもミクロからマクロまでいろいろなレベルの研究室がそろっており,
なかなかよさそうなところなのです。
信頼する長谷川寿一先生にも相談にのってもらって,そこなら(ぼくが興味を持っている)進化のことも研究できるんじゃないか,ということでした。

まだ来週ガイダンスがあるのでわかりませんが,
たぶんそこに進学することになると思います。

その先どうなるか,どんな未来が待ち受けているのか,将来どんな道に進むのか
それはまだ全然見えません。

でも,最近は「先が見えないからこそおもしろいじゃないか」と思えるようになりました。
なんとなく(全く根拠なくですが^^;),そんなに悪くない未来が待ち受けている気がするのです。
どんな人・コトに出会って,自分がどういう風に変わっていくのか,なんだかとても楽しみなのです。

そう,未来はこの手に!



【参考】
東京大学進学情報センター

東京大学農学部



〔追記〕
自分で書いた内容に、自分でびっくりしています。
ほんの数ヵ月前までうつ病で「死にたい。死んでラクになりたい」なんて考えに支配されていた自分が、
「将来がたのしみだ」なんて書いているのですから、これはホントに驚きです。
調子が回復したことを、とてもうれしく思います。
このままよい調子を維持して、「うつ病は治る」という実証例になって、同じ病気で苦しむ人に勇気を与えられたらいいなぁ、と思います。
さてさて、うまくいくでしょうか?

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/gandhi/602205
この記事へのトラックバック
【報告】進学先が決まりました 今日は進学振り分けの第1段階内定者発表の日でした。 無事に,農学部の某学科に進学が内定しました。 残念ながら第1段階で決まらなかった人々は,第2段階の内定を待つことになります。 これは残ったパイを争う感じで,精神的にも.
【報告】進学先が決まりました【ガンジス川のほとり〜ガンジーblog】at 2004年09月15日 14:27
■やっすんさんとお会いしてきました 昨日は診察の後,講義まで時間があったので, 弥生キャンパスの方に足を伸ばして, ネットで知りあった農学部の先輩,やっすんさんとお会いしてきました。 ...
やっすんさんとお会いしてきました【ガンジス川のほとり〜ガンジーblog】at 2004年11月02日 23:05
この記事へのコメント
今さらのようなコメントなのですが…
このエントリーを読んでちょっとびっくりしたのです。
というのは、もしかすると私の所属している(私は院生なので、正確には「学部時代をすごした」)学科なのかもしれません…。
もしかしたら違うかもですけど(^^;)

農学部は、基本的にどの学科に進学しても、ミクロからマクロまで幅広い研究ができるのが魅力だと思います。
私もそこに大きな魅力を感じて今の学科に進学して、非常に充実した毎日を送っていますよ。

何か農学部について知りたいことがあれば、いつでもおっしゃってくださいね。
お力になれれば幸いです。
Posted by やっすん at 2004年09月26日 03:51
>みなさまへのお知らせ

その後,やっすんさんとメールのやり取りをした結果,
同じ学科のセンパイにあたることがわかりました(^^;)。

こうしてインターネットの世界で大学のセンパイと出会えるとは,
なんともおもしろいなぁ,と思いました。

やっすんセンパイ,どうぞこれからもよろしくお願いいたします(^^)。
Posted by ガンジー at 2004年09月27日 21:04