■COEテーマ講義「心とことば」(3)岡ノ谷一夫さん
月曜日はCOEテーマ講義の第3回,
千葉大学文学の岡ノ谷一夫さんのお話でした。
話の内容は,〈ジュウシマツの歌の進化〉からヒトの言語の起原を探る,
というとても興味深い内容でした。
語り口もおもしろく,すっかり話に引き込まれてしまいました。
もう少し詳しく話の内容を書くと,
ジュウシマツのさえずり(歌)には「有限状態文法」という文法構造が認められるそうです。
この歌は完全に生得的なものではなく,
ある程度の鋳型があって,それが学習によって発達していく。
ジュウシマツがこういう歌を歌うようになったのは,
江戸時代,大名(名前忘れた)がペットとして飼い出してから─
つまり〈自然界の捕食圧から解放された〉のが原因だそうで,
ジュウシマツの元になった,インドの方の「コジロキンパラ」という鳥のさえずりには
文法構造は認められないそうです。
また解剖による研究から,
これらの歌を歌うには「大脳皮質運動野」と「延髄偽核」というところが連絡することが必要,
ということがわかり,
ヒトでもこの連絡は認められるそうです。
ヒトの近縁種でも言葉をはなさないチンパンジーには,この連絡がないそうです。
う〜んうまくまとめられないので話が収束しませんが(^^;),
この他にも岡ノ谷さん独自の仮説「産声起源説」(言語の起原は赤ちゃんの産声だ,とする説)の話や,
おもしろい話がいっぱいでした。
パワーポイントに音声データが貼付けてあって,実際に歌を聴かせてくれながらのお話で,
非常に上手いプレゼンテーションだと思いました。
専門的過ぎて理解できない,という部分も全くありませんでしたし,大満足。
岡ノ谷さんのように〈生物学のメガネ〉で言語を研究しようという研究者はまだまだ少ないそうです。(いわゆる“文系”の研究者ばかり)
もっと生物学的アプローチから言語に迫る研究者が増えるといいなぁ。
実はぼくの夢も,「生物学的アプローチでヒトの社会・文化を見る(研究する)」ことだったりします。
かなうかわかりませんが…(^^;)。でも,いつかやりたいなぁ〜。
【参考書籍・ホームページ】
・
OKANOYA Lab. Homepage
千葉大学の岡ノ谷研究室のホームページ。
ぼくが今まで見た研究者のホームページの中で,いちばんキレイで見やすいデザインでした。
ちょっとビックリするくらい。
『小鳥の歌からヒトの言葉へ』
岡ノ谷さんの書かれた本。岩波科学ライブラリー。
かなりおもしろそうなので,「未入手本リスト」に加えておくことにしました。
【他の回の記事はこちらから↓】
http://blog.livedoor.jp/gandhi/archives/cat_48505.html