2004年06月23日

COEテーマ講義「心とことば」(9)萩原裕子さん

COEテーマ講義(9)萩原裕子さん
■COEテーマ講義「心とことば」(9)萩原裕子さん

月曜日はCOEテーマ講義の第9回,
東京都立大学 人文学部の,萩原裕子さんのお話でした。

テーマは「文処理の脳内メカニズム」。
う〜ん実は途中,脳波の話のあたりからオチコボレてしまいました(^^;)。
なので今回は途中までの,中途半端な内容報告です。



●1.「生成文法理論」(byチョムスキー)の究極的目標

(1)人が固有に持つ言語知識とは何か?
(2)その知識はどのように獲得されるのか?
(3)その知識はどのように使用されるのか?
(4)その知識の脳科学的基盤はいかなるものか?
(5)その知識の進化的要因はいかなるものか?

(1)〜(3)については1980年代以降,かなりの研究がなされてきた。
(4)については,1990年代以降。今もHotなトピック。
(5)についてはまだまだこれから。


●2.言語計算システム

ヒト言語システムのうち,今回は「計算システム」についてお話しする。

計算システムとは,
 ・意味と統語計算
 ・要素の組み合わせ(併合)
 ・要素の転移(移動)
 ・「階層構造」の組み立て

などである。
これら,言語学的に導かれた概念は,では神経学的には妥当な概念なのだろうか?


●3.失語症のタイプと症状

上記の疑問に答えるには,さまざまな障害のケーススタディが役立つ。

例えば。

・「ブローカ野」損傷損傷 → 運動性失語(主に話すことが障害される)

・「ウェルニッケ野」損傷 → 感覚性失語(主に話し言葉の理解が困難になる)

・「角回」損傷 → 失名詞失語,健忘失語(単語が出てこなくなる)

・「弓状束/縁上回」損傷 → 伝導失語(相手の行ったことが復唱できない=音の保持ができない)

などなど。

⇒つまり,脳には言語の様々な機能が局在していることがわかる。


●4.

上記症状についての「階層構造」概念を使っての説明。

*このあたりからオチコボレはじめる。よく理解できず。


●5.言語の脳機能イメージング

・脳波(EEG)
・事象関連電位(ERP)
・脳磁図(MEG)

利点:ミリ秒単位でのオンライン計測が可能。

脳波成分…極性/振幅/潜時/頭皮上分布

*このあたりから再びオチコボレる。理解不能。


●まとめ:これからの見通し

これはよくわかった。

・文法表示/文処理の脳過程の理解
・文法の獲得過程と脳の発達の関係の理解
・第2言語習得,外国語教育への応用
・障害者の療育,治療への応用
・遺伝子の構造が脳の発達と機能の獲得に及ぼす影響の解明
・進化におけるヒト言語獲得機構の解明

話を聞きながら「う〜んこれが外国語の効果的な学習法の開発とかに結びついたらおもしろいのになぁ…」と考えていたので,
最後に全く同じことが出てきてビックリだった。
まぁでも,それくらいは誰でも考えるってことか。

最後の2つ,「遺伝子」「進化」と言語を結び付けるのには,
まだもう少し時間がかかりそうだなぁ,と思った。


◆重要な気付き

このオムニバス講義「心とことば」は,最初に生物学的な講義があって,
徐々にヒトの高次機能の話に移ってくる,という配置になっている。

そして今回気付いたのだが,
どうも回を重ねる毎に,ぼくがおもしろさを感じる頻度が減ってきている。

つまり。
やはりぼくの興味はより生物学的な方向に寄っていて,
言語(学)というものにはあまり興味がない。

このことに,今回気付いた。

なぜ言語学をツマラないと感じるのか。

それはたぶん,「言語がわかっても,人間理解にはあまりつながらないような気がする」
と思っているからだと思われる。

だって,言語は,つまりは〈思考やコミュニケーションのための「道具」〉であって,
「道具」をいくら調べても,あんまり人間を理解したことにはならないもんね。

それが「遺伝子」とか「進化」とかと結びついて来れば,たぶんぼくも「おもしろい!」と感じるのだろうけど,
さっきも書いたように,それはまだもう少し先のことのようだし。

というわけで,この講義を受けるモチベーションが下がってしまったのですが,
せっかくなので,最後まで受講してみようとは思っています…。


【参考サイト】

東京都立大学教員紹介:萩原裕子

【他の回の記事はこちらから↓】
http://blog.livedoor.jp/gandhi/archives/cat_48505.html

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